エイジングケア

免疫力って測れるの?(4)

2)体内で防御するシステムとは

自然免疫獲得免疫として

説明されることが多い高度な

免疫システムを人間だけで

なく動物は持っています。

自然免疫は、万能免疫ですね。

外から体内に侵入してきた

異物を攻撃して、

不活化し体外へ追い出します。

がん細胞のように大きな細胞は、

不活化しても追い出すには

そこそこの時間がかかるようです。

万能免疫ですが、

その分攻撃力は限られます。

そこで、標的がマークされると

特殊部隊として投入されるのが

獲得免疫です。

機動隊とSAT(特殊部隊)

のような関係?

さっさと登場して欲しい

ところですが、相手の

素性がわからないと攻撃も

定まりません。

そのためには、まず感染して

敵を知る必要があるのです。

ニワトリが先か、卵が先か。

感染していないのに、

人工的に感染させるのが、

ワクチンですね。

人工的なワクチンがどれだけ

安全なのかは専門家でも

意見が分かれる難しいところです。

できれば、人工的なモノを

身体には入れたくないですよね。

遺伝子組換え食品を拒否して、

ワクチンを受け入れるのは

理にかないません。

 

一方で、多くの人が感染して抗体を持つことで集団免疫を持つという考え方があります。

ウィルスは単体では増えることができないため、宿主が必要です。

そのため、抗体を持つ人間ばかりになると、感染することができず増殖できなくなり、時間と共に不活化するというわけです。

これらの免疫は、血液中の白血球に分類される細胞群です。

B細胞マクロファージNK細胞T細胞など聞いた事があると思います。

これらをまとめて免疫細胞と呼びます。

これらの免疫細胞が戦う武器は、いろいろですが過酸化水素などがあります。

過酸化水素水は、希釈されてオキシドールとして売られている消毒液ですね。

体内で過酸化水素を作るためには、ビタミンCなどが必要です。

と、言うように〇〇細胞があれば良いと言うだけでは不十分で、バランスがとれた状態が必要です。

そこで、バランスの取れた食事という話になりますが、そうは簡単ではありません。

人それぞれに消費量があり、吸収率があります。

例えば、ビタミンBの吸収率の個人差は、150倍あるという報告もあります。

100gの豚肉で十分な人と、15kgを摂らないと十分でない人がいると言うことです。

ビタミンCは、タバコを吸うだけで大量消費されます。

また、何か基礎疾患があると、消費量が上がります。

ビタミンCは水溶性ビタミンなので、少々多量に摂っても良いとされますが、脂溶性ビタミンはいろいろな弊害があるので、摂りすぎるのは危険です。

そして、抗がん剤などを投与すると、ダメージを受けた免疫細胞が戻るのにかなりの時間がかかるという報告もあります。(おおよそ、2年と言われています)

遺伝子レベルでの個人差もありますが、多くは生活習慣で吸収できます。

おおよそ、各臓器がしっかり機能していれば十分なレベルにあるはずですから、身体全体の機能レベルが上がるアプローチを意識すると良いと思います。

その例としていくつか挙げておきましょう。

・身体を温める食事

・発酵食品による腸内環境を整える

・適度な運動(血行を高める)

・お風呂でしっかり身体を温める

・お風呂やプールの水圧も有効

・水をしっかり飲む(1.5L以上、お茶やコーヒー、ビールなどは含めない)

・就寝時間を決めて、睡眠をしっかり取る(睡眠不足、時差ぼけでリズムが崩れると免疫力が落ちます)

・重金属や老廃物を排除する

・ビタミンDを十分なレベルに保つ

ビタミンDが、予防に重要な役割を果たしているという報告があります。

ビタミンDは、植物性のD2と動物性のD3がありますが、D3の方が効果が高いと言われています。

このビタミンDは、太陽に当たることで皮膚が反応して、体内で生合成することができます。

子どもの頃、

太陽を浴びて風邪を引かない元気な身体にしよう

と、言われていましたがまさに理にかなった効果だったのですね。

実は、人間の身体に光を当てると、その光の周波数/波長ごとに特定の物質が生合成されることがわかっています。

古代ギリシャ時代の医師であったヒポクラティスが、太陽光をフィルターに通して身体の特定の部位に当てると症状が緩和することを研究され、臨床されていたとされています。

現代では、ハーバード大学医学部では皮膚科の研究テーマになっています。

この作用を利用して、皮膚を刺激するものが開発されており、その一つがパッチです。

特に身体を動かせない方にもおすすめできる良い商品があります。

詳しくは、こちら

次回は

3)体内の細胞個体での防御システムとは

をご紹介します。

以下に、体内で防御する例を紹介します。

 

<参考>ビタミンD不足がCOVID-19罹患リスクと関連する可能性

医療従事は向け情報配信サイトより抜粋(株式会社ケアネット)

米レノックス・ヒル病院のLen Horovitz氏はこの研究について、「ビタミンDが、免疫系において重要な役割を担っていることを示唆するもの」と述べるとともに、今回のパンデミックが、ビタミンD欠乏レベルをさらに悪化させる可能性があると指摘している。外出自粛のために日光への曝露が減り、皮膚で合成されるビタミンDの量が低下する可能性があるからだ。ただし、幸いにもビタミンDはサプリメントの摂取によって補給することが可能だ。「適正な摂取量は個人の体格と日光曝露量によって決まり、簡単な血液検査で知ることができる」と同氏は説明している。

https://www.carenet.com/news/general/hdn/50862?utm_source=m1&utm_medium=email&utm_campaign=2020092700

原著論文:https://pmc.carenet.com/?pmid=32880651

<余談>

太陽光の紫外線によって皮膚で合成されるビタミンDの量は、肌の露出面積と露光時間に加えて紫外線量が影響するため、緯度が高く、冬場は寒いことも加わって肌の露出面積が少ない地方では少ない傾向にあります。

日本では、北海道と東京では大きく違います。

北海道での罹患率が高めだったことも関係があるかも知れません。

北欧では、日光浴が習慣化される理由でもあります。

一方で、有色人種の同じく皮膚で合成されるビタミンDの量は、白色人種の1/4しかないという報告もあり、比較的緯度が高いヨーロッパやニューヨーク等で有色人種の罹患率が高いことも関係があると見ている研究者もいます。